ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えには運動しかない』の内容と読んだ感想、おすすめの読者
をご紹介します。
『脳を鍛えるには運動しかない』は、メンタリストDaiGoさんもおすすめしている良書です。
運動で人生の質を上げたい方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
『脳を鍛えるには運動しかない』の内容(第七章の依存症をピックアップ)

『脳を鍛えるには運動しかない』を一言で表すと、運動がどれだけ脳や心身の健康にとって大切なのかを教えてくれる本です。
内容は以下の通り。
・運動がどのように脳を鍛えるのか(第一章〜第ニ章)
・運動が脳や体のストレス耐性をどのように強めるのか(第三章)
・運動が不安障害やADHD、依存症(薬物やアルコール、買い物、たばこ、摂食障害など)、PMSの症状にどのように効くのか(第四章〜第八章)
・運動が老化や認知症をどのように防ぐのか(第九章)
・強度の違いによる運動の効果の違い(第十章)
ここでは、僕が興味を惹かれた章の1つである第七章の依存症の内容を少しだけご紹介します。
①なぜ薬物依存から抜け出せなくなるのか
『脳を鍛えるには運動しかない』では、薬物依存から抜け出せなくなる理由を以下のように説明しています。
通常、わたしたちがなにかを学ぶとき、その回路ができあがるとドーパミン・レベルは次第に下がっていく。しかし依存症、とくに薬物依存の場合は、薬物を摂取するたびにドーパミンがシステムにあふれ、記憶を強化し、ほかの刺激をはるか後方に押しやってしまう。
引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』
ドーパミンは意欲に関わるホルモン。
生死に関わる行動を起こしたたときに分泌され、行動の記憶を強化し、「もっとその行動をとりたい」と意欲させます。
つまり人が薬物依存から抜け出せなくなるのは、薬物を摂取するたびにドーパミンが分泌され、薬物摂取の記憶を強化し、「もっと薬物が欲しい!」と意欲させるから。
このメカニズムは、薬物依存以外の依存症(アルコール依存や買い物依存、たばこ、摂食障害など)でも同じように働きます。
②運動が依存症の治療に効果的な理由
そんな依存症の治療に、運動が効果的な理由は以下の通り。
運動をすると禁断症状が楽になるのは、扁桃体が落ち着きを取り戻し、ドーパミンが放出されるからだ。
引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』
薬物を断つとドーパミンの分泌が抑えられ、脳は
「生命が危険な状況だ!」
と判断します。
ここで思いだすのが、薬物を摂取してドーパミンが分泌されたときの快楽。脳はもう一度薬物を摂取するように促します。
運動が依存症の治療に効果的なのは、依存物を断ってドーパミンの分泌が抑えられても、運動がそのドーパミンを補ってくれるからです。
第七章ではこの他にも、運動が依存症の治療に効果的な理由を解説しています。
興味のある方はぜひ本書を手にとってみてください。

『脳を鍛えるには運動しかない』を読んだ感想〜運動のモチベーションが爆上がりした〜
『脳を鍛えるには運動しかない』を読む前は、自分の人生に大きな不安を感じていました。
なぜなら以下のようなたくさんの悩みを抱えていたから。
・お金がない
・満足できる仕事が見つからない
・親友が1人もいない
・家族とも疎遠
・摂食障害がぶり返すかもしれない
このような悩みが影響してかかったのが、不眠症です。
なかなか寝付けなかったり、早朝に目覚めたり。酷いときには布団の中で一睡もできずに朝を迎えることもありました。
そんな状況で読んだのが、第五章のうつに書かれている以下の文章。
ある意味、運動は治療としてより予防としての方がはるかに重要だ。うつの初期症状として、まだそれほど気分が落ち込まないうちに現れるのは睡眠障害だ。なかなか起きられなかったり、寝つけなかったり、その両方の症状が出ることもある。
引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』
結果、エネルギーが失われ、ひいては物事に対する興味が失われる。そうなったら、すぐに動き始めることが大切だ。
引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』
眠れないのなら、毎朝、夜明けとともに散歩に出よう。犬を散歩させ、生活リズムを変えよう。うつに背を向けて走るのだ。
引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』
と考えた僕は、うつに背を向けて歩くことに。
元々週3〜4くらいで15分のウォーキングをしていましたが、本書を読んでからは、ほぼ毎日20分のウォーキングをするようになりました。
※雨の日は室内でできるHIIT(高強度インターバルトレーニング)で代用しています。

『脳を鍛えるには運動しかない』はどんな人におすすめか

『脳を鍛えるには運動しかない』は、以下のような人におすすめです。
①運動のモチベーションを上げたい方やこれから運動を始めたい方
②運動をうつや不安障害、ADHD、依存症(薬物やアルコール、買い物、たばこ、摂食障害など)、PMS、認知症の治療や予防に取り入れたい方
順に見ていきましょう
①運動のモチベーションを上げたい方やこれから運動を始めたい方
『脳を鍛えるには運動しかない』は、運動がどれだけ脳や心身の健康にとって大切なのかを教えてくれるため、運動のモチベーションを上げたい方にぴったりです。
実際に僕も、運動のモチベーションが爆上がりし、ほぼ毎日20分のウォーキングをするようになりました。
また第十章では
・運動が苦手な方
・運動を始めたいけど、どんな運動をすればいいのかわからない方
のために、運動が苦手な人でも運動を継続できる根拠や無理なく継続できる運動の始め方を紹介しています。

②運動をうつや不安障害、ADHD、依存症(薬物やアルコール、買い物、たばこ、摂食障害など)、PMS、認知症の治療や予防に取り入れたい方
著者のジョンJ.レイティさんが医学博士であることもあり、本書は、運動がうつや不安障害、ADHD、依存症(薬物やアルコール、買い物、たばこ、摂食障害など)、PMS、認知症にどのように効くのかを詳しく解説してくれます。
具体的な内容は以下の通り。
・どのように運動がそれぞれの症状を和らげるのか
・運動とその他の治療法(薬や認知行動療法など)の効き方の違い
・運動とその他の治療をどのように並行するべきか
・どんな運動がそれぞれの症状に効果的なのか
運動をそれぞれの治療や予防に取り入れたい方は、ぜひ『脳を鍛えるには運動しかない』を読んでみてください。

『脳を鍛えるには運動しかない』の短所とおすすめの読み方
強いて『脳を鍛えるには運動しかない』の短所を上げるとすれば2つ。
・専門用語が多く、内容が難しいため、深く理解するのに苦労する
・運動の効果を幅広く紹介した厚めの本であるため、自分にとって関係のない内容が含まれている可能性もある
最初から最後まで深く理解しようとすると時間と労力がかかります。
自分にとって関係のある部分や、興味の湧いた部分を読み込むと良いかもしれません。
『脳を鍛えるには運動しかない』を読んで人生の質を上げる
皆さんは、いつまでも若々しい健康的な脳と心身を手に入れ、一度きりの人生を思う存分楽しみたいと思いませんか?
運動はそんな人生を実現するのに欠かせない要素の1つ。
運動を味方につけ、人生を楽しみたい方はぜひ、『脳を鍛えるには運動しかない』を読んでみてください。
運動のモチベーションが上がり、人生の質が上がるのを実感できるはずです。
