・「人とのつながりを感じる」とはどういうことか
・人とのつながりがりを感じると得られる9つの幸せ
をご紹介します。
「人とのつながりを感じる」とはどういうことか

「人とのつながりを感じる」とは、「過去や未来を含めた世界中の人々を仲間とみなし、仲間と自分は互いに影響を及ぼし合っていることを感じる」ことです。
ここでは「人とのつながり」を
①親しい人
②直接関わる近くの人
③直接関わらない遠くの人
④過去を生きた人
⑤未来を生きる人
の5つにわけ、詳しくご紹介します。

①親しい人
親しい人とは、家族や恋人、友人のこと。親しい人は当然自分にとって仲間ですし、お互いに支え合って影響を及ぼしているでしょう。
②直接関わる近くの人
直接関わる近くの人とは、職場での人間関係や職場で接するお客様、利用するお店の店員さん、街ですれ違った人々などです。
仕事はそれぞれの従業員がそれぞれの役割を果たし、仲間としてお互いに支え合ってはじめて成り立ちます。
またお客様に何らかのサービスを提供するとき、こちらが一方的にお客様を支えているように見えますが、実はサービスを提供する側もお客様に支えられています。お客様がいるおかげで、私たちは好きなことをして他者に貢献する幸せを感じられますし、報酬として給料をもらえるからです。
視点を逆にすると、私たちがお店を利用するときに、店員さんと影響を及ぼし合っていることがわかるでしょう。
さらには街ですれ違うだけで、直接やり取りをしない人たちとも影響を及ぼし合っています。
公園で元気に遊んでいる子どもたちを見かけたら、自分も少し気分が楽しくなるかもしれません。逆に電車の中で他人の喧嘩を目撃したら、自分の気分も下がってしまうでしょう。
もちろんこうしたわかりやすい出来事がなくても、街ですれ違った人と自分は仲間であり、間接的に影響を及ぼし合っています。
③直接関わらない遠くの人
直接関わらない遠くの人とは、日本のみならず、世界を含めたすべての現在を生きる人々を指します。
私たちが仕事でお客様に与えた優しさや愛は、形を変え、めぐりめぐって、必ず日本や世界中の仲間に届きます。
視点を逆ににすると、私たちは世界中の会ったこともない誰かの優しさや愛を、毎日受け取っていることがわかります。身につけている服や食べているもの、日用品、私たちの身体までもが、世界中の仲間の優しさや愛が、形を変えてできたものと言えるでしょう。
またどこかの国で悲劇が起きたとき、仲間の悲しみや苦しみは、めぐりめぐって私たちの元に届きます。
このように考えると、日本だけでなく世界を含めたすべての人々が、仲間であり、互いに影響を及ぼし合っていることがわかるはずです。
④過去を生きた人
過去を生きた人とは、人類が誕生してから現在までにこの世界を生き、今は生きていない人を指します。
私たちが身につけている服や食べているもの、日用品、利用しているサービスなどのあらゆるものは、過去を生きた仲間が、生きやすさを向上させようと努力した結果存在します。
また私たちが生きている社会の仕組みも、過去を生きた仲間が、より良く生きようと努力したり、より生きやすい社会を作ろうと努力した結果できあがったものです。
もちろん現在を生きる私たちたちも、過去を生きた人たちに影響を与えました。過去を生きた仲間は、未来を生きる私たちを想ったからこそ、より良い物やサービス、社会を作ろうと努力できたからです。
⑤未来を生きる人
未来を生きる人とは、これから生まれてこの世界を生きる人々を指します。
現在を生きる私たちは、未来を生きる仲間を想うからこそ、より良い物やサービス、社会を作ろうと努力できます。
未来を生きる仲間は、こうした現在を生きる私たちの優しさや愛を受け取って、より良い物やサービス、社会を作ろうと努力してくれるでしょう。

人とのつながりを感じると、9つの幸せを得られる

人とのつながりを感じるようになってから、9つの幸せを得られました。
①世界中の仲間に支えられているのを実感できる
②仕事にやりがいを感じられる
③物の裏側に仲間の愛を感じられる
④他者に優しくなれる
⑤孤独感が和らぐ
⑥仲間が作り上げた世界を愛おしく感じられる
⑦嫉妬心がなくなる
⑧他者と比較や競争をしなくなる
⑨ありのままの自分を受け入れられる
さっそく順にご紹介します。
①世界中の仲間に支えられているのを実感できる
「人とのつながりを感じる」と、世界中の仲間に支えられているのを実感できます。
たとえばアルバイトで接客するとき。「お客様のおかげで、自分は他者に貢献する幸せを感じらるし、給料をもらえている」と考えると、お客様に支えられているのを実感できます。
また「客様が仕事で生み出した優しさや愛を、日頃からたくさん受け取っている」と考えても、支えられているのを実感できます。
特にお年寄りのお客様の場合、今までに多くの優しさや愛を受け取ってきたと考えられるので、ありがたい気持ちでいっぱいになります。逆に小さな子どもの場合、「これからよろしくね」という気持ちで温かく接客できます。
②仕事にやりがいを感じられる
①で前述したように、世界中の仲間に支えられているのを実感できると、「自分も仲間に対して貢献したい」という思いが強くなるので、仕事によりやりがいを感じられます。
③物の裏側に仲間の愛を感じられる
「人とのつながりを感じる」と、物の裏側に仲間の愛を感じられるようになります。
たとえばカップラーメンを食べるとき。「このカップラーメンが届くまでに、世界中の仲間が関わってきたのだ」と考えると、カップラーメンの裏側に仲間の愛を実感できます。
もちろんこれは食べ物に限りません。着ている服やスマートフォン、机、椅子、文房具、化粧品…
身の回のあるありとあらゆる物に世界中の仲間が関わっているので、物に囲まれているだけで愛を実感して幸せになれます。
④他者に優しくなれる
世界中の仲間に支えられているのを実感すると、支えてくれる仲間に対して優しくなれます。
たとえばアルバイトで接客するとき。お客様に支えられているのを実感すると、自然とお客様に優しくしたい気持ちが強くなり、接客の仕方や声、表情に表れます。
他者に対する優しさを生み出すと、自分自身もポカポカとした温かい感情を感じられるので、幸せになれます。
⑤孤独感が和らぐ
大学を卒業したばかりの頃の僕は、強い孤独感を感じていました。家族とは疎遠だし、親しい友達も恋人も誰一人としていなかったからです。
ところが人とのつながりを意識しているうちに、孤独感は徐々に和らいでいきました。
アルバイトでは毎日のように従業員やお客様が支えてくれますし、食べ物や身の回りにある物の裏側に、世界中の人の優しさや愛を感じられます。また僕自身も、アルバイトで他者に貢献して世界中の仲間を支えています。
これだけ人とのつながりを感じられると、自分は決して一人で生きているわけではないと思えるので、たとえ親しい人がいなくても、強い孤独感を感じなくなります。

⑥仲間が作り上げた世界を愛おしく感じられる
いま僕たちが生きている世界は、過去を生きた仲間や現在を生きる仲間が、それぞれの持つ愛を交換し合った結果できた、とてもとても優しい世界です。
このように考えると、いま自分が生きている世界を愛おしく感じ、幸せになれます。
⑦嫉妬心がなくなる
過去の僕は他者に対してよく嫉妬していました。テレビで活躍する芸能人を見てその才能を羨んだり、大学でカップルを見て嫉妬したり…
ところが人とのつながりを意識するようになると、徐々に嫉妬心は消えていきました。
才能のある芸能人を見たときは、「この人が活躍するおかげで、世界中の人々の幸福度が上がっている!」と考えるられるようになりましたし、カップルを見たときは、「この二人が築き上げた優しさや愛は、めぐりめぐって世界中の人々や自分の元にたどり着く」と考えられるようになったからです。
またこうした芸能人やカップルも、僕を支えてくれる大切な仲間の1人。仲間が幸せを感じれば、当然自分も幸せを感じられます。
⑧他者と比較や競争をしなくなる
他者を仲間とみなし、支えられていることを実感できれば、誰かの上に立って自分の価値を認めたいという欲が薄れます。
大学を卒業したばかりの頃の僕は、まだまだ自分を認めるために誰かの上に立とうとしていました。「他者よりたくさんのお金を稼ぎたい」「他者よりかっこいい自分になりたい」といった具合に。
ところが誰かの上に立って得られる幸せは非常に脆いです。上には上がいますし、必ずどこかで自分の能力の限界に達してしまうからです。
他者を仲間とみなし、競争から降りてしまえば、自分の中だけで完結する絶対的な幸せを得られるでしょう。

⑨ありのままの自分を受け入れられる
自分という存在は、両親や世界中の仲間、社会など、外界のあらゆるものの影響を受けてできています。
高校生くらいまでの僕は、他人にどう思われるのかを過度に気にして、自己主張できない自分の性格が大嫌いでした。自己主張できない性格や、自分を嫌う気持ちが原因で、摂食障害(非嘔吐過食症)にかかったほどです。

しかし両親と自分のつながりを感じると気付きます。「毎日のように喧嘩する両親のもとで育ったのだから、『嫌われたら大変なことになる!』という信念を植えつけられ、他者にどう思われるかを気にしてしまうのは当然だ」ということに。
この事実に気付いてからは、他人にどう思われるかを気にして、自己主張できない自分の性格を、「仕方ないな」と受け入れられるようになりました。
自分に影響を与えるのは両親だけではありません。世界中の仲間や、世界中の仲間が作り上げた社会の影響も受けています。
これらの要素は自分ではコントロールできないので、たとえば「やせて美しくなることを美徳とする日本で生きていれば、自分の外見に執着して苦しむのも、ある程度は仕方ないな」と受け入れられます。

人とのつながりを感じるともたらされる幸せは、持続性が高い

人とのつながりがもたらす幸せは
・お金がかからない
・親密な他者を必要としない
・誰にも奪えない
という3つの点で持続性が高いです。
まず人とのつながりを感じるのにお金は必要ありません。バイトや出掛けるときなど、様々な場面で人とのつながりを意識するだけで、今回紹介した9つの幸せが手に入ります。
また人とのつながりを感じるのに、必ずしも親密な他者は必要ないので、人間関係に依存しない幸せが手に入るでしょう。
さらに人とのつながりを感じる心は、誰にも奪えません。他者が自分より人とのつながりを感じたとしても、自分の人とのつながりを感じる心はなくならないからです。
人とのつながりがもたらす幸せは、上記3つの点で持続性が高いので、ぜひ皆さんも、人とのつながりを感じる努力をしてみてはいかがでしょうか。
