丸山俊一著『14歳からの資本主義』の内容と読んだ感想、おすすめの読者
をご紹介します。
Contents
『14歳からの資本主義』の内容
『14歳からの資本主義』は、資本主義社会の現在や今後を、様々な角度から解説している本です。
本書を読むと
・資本主義とは何なのか
・資本主義とグローバル化の関係
・資本主義とSNSやAIなどのテクノロジーの関係
•資本主義が生み出した貧富の差とベーシックインカム
•今後の会社の役割と個人の働き方、GAFA
などについてざっくりと理解できます。
本書の最大の特徴は、ただ資本主義社会について解説しているだけでなく、資本主義社会を生きるうえでの大切な考え方を、読者に問いかける形で提示している点。
今の僕たちには、もしかすると、ただ単に歩むことを楽しむカメのようなセンスが必要なのではないでしょうか?
時代に合わせて、効率を追求するという働き方をしているうちに、いつの間にか、みんなウサギになろうとしている社会に見えます。その競争のレールは勝手に敷かれたもので、それにのるのがはたして正しいことなのか、と、ここでも問いを共有したかったのです。
引用:丸山俊一著『14歳からの資本主義』
著者の丸山俊一さんは、この他にも様々な問いを投げかけてくれます。
資本主義社会を幸せに生きたい方は、ぜひ『14歳からの資本主義』を読んでみてください。
『14歳からの資本主義』を読んだ感想

『14歳からの資本主義』を読んで考えたことを
①消耗しないために、資本主義が強いる競争から降りる
②今後は外見に関する人々の欲望が大きくなるが、外見への執着は手放す
③SNSの利用をほどほどにして、自分の本当の欲望を見極める
の順にご紹介します。
①消耗しないために、資本主義が強いる競争から降りる
資本主義社会を生きる僕たちは、知らず知らずのうちに様々な競争にさらされています。
・受験
・就活
・会社での出世
・恋愛や結婚
・SNSでのフォロワー数
このような競争で勝つために必要なのが、学歴や企業ブランド、対人スキル、人脈、お金、外見などの様々な資産。
ところが競争で勝つために足りない資産を補おうとすると、ありのままの自分を否定する苦しい生き方になります。本来の自分が持っていないものを得るのは大変ですし、仮に得られたとしても、そうしてできた歪んだ自分を維持するのは難しいでしょう。
このうような苦しい生き方を避けるために、資本主義社会が強いる望まない競争からは降りて、ありのままの自分を生きようと思います。

②これからは外見に関する人々の欲望が大きくなるが、外見への執着は手放す
引用をご覧ください。
僕たちの欲望の形は、いつも時代も社会、文化のあり方によって形作られるものです。
知らず知らずのうちに、そう見るように、そう考えるように、仕向けられているという部分があるのかもしれません。
引用:丸山俊一著『14歳からの資本主義』
上記を読んで、今後は外見を磨きたいという人々の欲望が大きくなるのではないかと思いました。
理由は4つ。
・InstagramやYouTube、TikTokなどのSNSが発達して、他者の美しい外見を目にする機会が多くなったから
・外見が美しければ、発達したSNSでの活動が有利になるから
・整形などが身近になり、手軽に外見を美しくできるようになってきたから
・男性も化粧をする風潮が強まってきたから
それでも僕は外見への執着を手放し、必要以上に見た目や体型を気にしないようにしたいです。
こちらも理由は3つ。
①人生での苦しみが増大するから
②自分の価値は心にあることを忘れてしまうから
③他者の外見を評価し、横の関係を築けなくなるから
上記の理由については以下の記事で詳しく紹介したので、興味ある方はご覧ください。

③SNSの利用をほどほどにして、自分の本当の欲望を見極める
引用をご覧ください。
ルネ・ジラールというフランスの比較文化学者、思想家が提示した「欲望の三角形」という考え方です。
人の欲望というものは主体的なものではなく、往々にして他者の模倣であり、人が欲しいものを欲してしまうもの、そのとき他者は、同一の対象を欲望するライバルになってしまう—、この主体と他者と欲望の対象との関係を「三角形」で表現したわけです。
引用:丸山俊一著『14歳からの資本主義』
上記を読んで、SNSを使い過ぎると、自分の本当の欲望がわかりづらくなってしまうのではないかと思いました。なぜなら発達したSNSは、他者のキラキラした生き方を僕たちに見せつけ、「自分もあんな風に充実した人生を送りたい」という「偽りの欲望」を抱かせるから。
たとえば仮想通貨でボロ儲けしてる人を見て、「自分も仮想通貨で稼ぎたい」と思ったり、YouTubeで生計を立てている人を見て、「自分もYouTuberとして生計を立てたい」と思ったり。もしかしたら僕がこうしてブログを書いているのも、「文章を書いてキラキラした人生を送っている人」をSNSで見過ぎたせいなのかもしれません。
このようにSNSを使い過ぎると、自分の本当の欲望がわかりづらくなってしまいます。
ですので僕は、SNSの利用をほどほどに控え、何らかの欲望が湧き起こったときには、「これは本当に自分の欲望なのだろうか?」と自問自答したいと思います。

『14歳からの資本主義』はどんな人におすすめか

『14歳からの資本主義』は、以下のような方におすすめです。
・資本主義社会の現在や今後について知りたい方
・資本主義社会における自分の生き方を見直したい方
本書は難しい資本主義の仕組みを、14歳くらいの方でも理解できるように、わかりやすい文章で解説してくれます。
自分が生きている社会について知り、適応して幸せに生きたい方は、ぜひ『14歳からの資本主義』を読んでみてください。