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【脳を鍛えるには運動しかない】BDNFを分泌させて神経可塑性を起こす方法

ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』を引用しながら、

BDNFを分泌して神経可塑性を起こす方法

をご紹介します。


【脳を鍛えるには運動しかない】神経可塑性とは、脳内の神経細胞のネットワークが変化し、維持されること

脳内にある無数の神経細胞は、互いに信号を送り合って1つのネットワークを形成し、私たちの思考や行動を決定づけています。

神経可塑性とは、この脳内の神経細胞のネットワークが変化し、維持されることを指します。

神経可塑性には様々な種類がありますが、代表的なものは以下の3つです。

①神経新生

=神経細胞の数が増える

②シナプス可塑性

=神経細胞同士を結ぶシナプスの数が増える

③長期増強

=神経細胞同士の信号の伝達効率が良くなる

神経細胞のネットワークが変化すれば、私たちの思考や行動が変わるため、人生そのものも大きく変わります。


【脳を鍛えるには運動しかない】神経可塑性を起こすにはBDNFを分泌させる必要がある

ではどのようにすれば、神経可塑性を起こし、脳内の神経細胞のネットワークを変化させられるのでしょうか?

ここで鍵になってくるのが、BDNFと呼ばれる神経栄養因子です。

『脳を鍛えるには運動しかない』から3つの引用をご覧ください。

引用①

ニューロン新生の研究者は、当初からBDNFについてよく理解していた。彼らはミラクルグロなしでは脳は情報を取り込めないことを知っていたし、今では、BDNF(脳由来神経栄養因子)が新たなニューロンを作るための重要な要素であることも心得ている。

引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』

引用②

早い時期に研究者たちは、シャーレに入れたニューロンにBDNFをふりかければ、ニューロンは新しい枝を伸ばし、学習に必要な成長を遂げることを発見した。

引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』

引用③

マウスの脳を直接調べたところ、BDNFのないマウスはLTPの能力を失うが、BDNFを直接脳に注入するとLTPが促進された。

引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』

上記をご覧頂けるとわかる通り、BDNFは①神経新生②シナプス可塑性③長期増強(LTP)のすべてにおいて重要な役割を果たしています。

※引用①が①神経新生を、引用②が②シナプス可塑性を、引用③が③長期増強(LTP)を示しています。

【脳を鍛えるには運動しかない】BDNFを分泌させて神経可塑性を起こす方法

ではどのうようにすれば、神経可塑性に必要なBDNFを分泌させられるのでしょうか?

ここではBDNFを分泌させ、神経可塑性を起こす方法を3つご紹介します。

①ジョギングやランニングなどの有酸素運動をする

②HIITをする

③複雑な動きの運動をする

④感覚刺激と社会的刺激を受ける

順に見ていきましょう。

①ジョギングやランニングなどの有酸素運動をする

引用をご覧ください。

コットマンのマウスたちは一晩に数キロメートルも走った。マウスは四グループに分けられた。二晩、四晩、七晩走るグループと、回し車を使わせない対照群である。そしてその脳にBDNFと結合する標識分子を注入してスキャナで調べたところ、走ったマウスの脳では対照群よりBDNFが増えていて、長く走ったマウスほどその量は多かった。BDNFはとくに海馬で急増していた。

引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』

上記の通り、ジョギングやランニングなどの有酸素運動をすると、海馬のBDNFが急増します。

海馬は記憶を司る脳の部位なので、有酸素運動運後に学習をすると、神経可塑性が促され、学習の効率が上がるでしょう。

ちなみに人間がどれくらいの強度と頻度で、どれくらいの時間有酸素運動をすれば、BDNFの量が増加するのかについては、まだ詳しくわかっていないようです。

じゃあどれくらい有酸素運動をすればいいの?

という方のために、参考になる引用をご紹介します。

脳のためにどのくらい運動すればいいのかと尋ねられたら、わたしは、まずは健康になることを目指し、自分への挑戦をつづけることが大切だと話している。なにをどのくらいすればいいかは人それぞれだが、研究が一貫して示しているのは、体が健康になればなるほど、脳はたくましくなり、認知力の面でも、情緒の面でも、よくはたらくようになるということだ。

引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』

運動もやりすぎて健康を害してしまうと良くないようですね。心身共に健康になれるくらいの、適度な有酸素運動を実践してみてください。

②HIITをする

HIIT(高強度インターバルトレーニング)は、4分程度の短い時間で、筋トレと有酸素運動の効果を同時に得られるだけでなく、高い脂肪燃焼効果があることから、近年注目を集めている運動です。

『世界一効率がいい最高の運動』から、HIITを端的に説明した文章を引用します。

「一定時間だけ集中的に高い負荷をかけ、一定時間休み(もしくは負荷を低くし)、再度、負荷をかける。これを非常に短いピッチで繰り返す」のがHIITの特徴です。

引用:川田浩志、福池和仁著『世界一効率がいい最高の運動』

以下の動画を見て頂けると、HIITがどんな運動なのかすぐにお分かり頂けるかと思います。

このHIITトレーニングには、筋トレと有酸素運動の効果や、脂肪燃焼効果だけでなく、BDNFを分泌させる効果もあるようです。

医学の世界では、運動がBDNFの産生を促進する事はすでに知られていたのですが、2015年に発表されたラットを使った研究で、中等度の持続的運動よりもHIITの方が脳内のBDNFを増加させるという結果が得られました。

引用:川田浩志、福池和仁著『世界一効率がいい最高の運動』

4分程度の短い時間で終わるので、BDNFを分泌させたい方は、ぜひ実践してみてください。

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③複雑な動きの運動をする

引用をご覧ください。

ラットを二グループに分け、一方にはただ走らせ、もう一方には平均台や不安定な障害物、ゴム製のはしごを歩くといった複雑な運動技能を教え込んだ。2週間のトレーニングのあと、曲芸ラットは小脳のBDNFが35パーセント増加していたが、走るラットの小脳にはなんの変化も見られなかった。

引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』

有酸素運動と複雑な動きはそれぞれ別の有益な効果を脳にもたらすのだ。ありがたいことに、この二つは互いに補いあっている。「両方を取り入れることが大切だ」とグリーノーは言う。

引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』

前述した通り、海馬のBDNF量を増やすには、有酸素運動で十分ですが、小脳のBDNFを増やすには、複雑な動きの運動をする必要があります。

『脳を鍛えるには運動しかない』では、複雑な動きの運動として、ヨガのポーズ、バレエのポジジョン、体操の技、フィギュアスケート、ピラティス、空手の型、タンゴ、エアロビックダンス、武術などが挙げられています。


④感覚刺激と社会的刺激を受ける

ここからは脳内で新たな神経細胞を生成する①神経新生の話になります。

まずは引用をご覧ください。

ニューロンは白紙状態の幹細胞として生まれ、発達していくが、生き残るにはなにか仕事を見つけなくてはならない。大半はそれができずに死んでいく。

引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』

ただ走るだけでは、ニューロンは対照群のそれと同じペースで死んでいきます。手もちのニューロンが多くなるだけなのです。それが生き残って回路を作るには、その軸索に信号が流れなければなりません。

引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』

上記の通り、有酸素運動や複雑な動きの運動でBDNFを分泌し、脳の神経細胞を増やしても、役割を与えてあげなければ、神経細胞は死んでしまうようです。

ではどのようにすれば、神経細胞に役割を与えることができるのでしょうか?

答えは以下の引用にあります。

ヘッブは実験用のラットを何匹か家にもち帰って、一時的に子供たちのペットにしてもいいだろうと考えた。その思いつきが人間とラットの双方に利益をもたらした。研究室にラットを戻したところ、ラットたちはケージに閉じ込められていた仲間に比べ、学習検査ではるかにいい成績を収めた。、触られたりおもちゃにされたりという新しい経験が、なんらかの形で学習能力を高めたのだ。

引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』

この実験によって、感覚刺激と社会的刺激の多い環境で暮らすと、脳の構造と機能が変わることがわかった。

引用:ジョンJ.レイティ、エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない』

上記の通り、感覚刺激や社会的刺激の多い環境で暮らし、何らかの新しい経験をすると、運動によってできた新しい神経細胞に役割が与えられ、神経細胞が生き残るようです。

『脳を鍛えるには運動しかない』では、感覚刺激や社会的刺激として、以下が取り上げられています。

・学習

・新しい運動

・人と触れ合う

新しい運動をすると、BDNFが分泌されて神経可塑性が促されるだけでなく、新しい運動をするという経験が、新たにできた神経細胞に役割を与えてくれるので、神経細胞が生き残りやすくなります。

そしてここからは僕の推測ですが、団体スポーツをすると、仲間との交流が新たな神経細胞に役割を与えてくれるので、神経細胞が生き残りやすくなるのではないでしょうか。

また新しい音楽を聴いたり、新しい本を読んだりといった経験も、感覚刺激となって新たな神経細胞に役割を与えてくれるのではないでしょうか。

『脳を鍛えるには運動しかない』を読んで、運動のモチベーションを上げる【BDNF量アップ‼︎】

今回紹介した通り、神経可塑性を起こすには、有酸素運動やHIIT、複雑な動きの運動でBDNFを分泌させ、感覚刺激や社会的刺激を受ける必要があります。

とはいえ

運動のモチベーションがなかなか上がらない…

という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そんな方はぜひ、今回たびたび引用した『脳を鍛えるには運動しかない』を手に取って読んでみてください。

本書は運動がどれだけ脳や心身の健康にとって大切なのかを教えてくれるので、読むと運動のモチベーションが上がります。実際に僕も、毎日運動するようになったのは、『脳を鍛えるには運動しかない』を読んでからでした。

運動で神経可塑性を起こし、思考や行動を変え、人生までも大きく変えたい方は、ぜひ本書を読んでモチベーションを上げ、運動を習慣にしてみてください。

https://kagayakuhikari.com/brain-train-exercise