・過食を伴う拒食症
・過食嘔吐
・非嘔吐過食症
・むちゃ食い障害
の方に向けて
•2種類の過食
①「飢えを解消するための過食」
②「ストレスから逃れるための過食」
•どちらの過食をしているのか知ることが大切な理由
をご紹介します。
Contents
「飢え過食を解消するための過食」と「ストレスから逃れるための過食」
過食には以下の2種類があります。
①「飢えを解消するための過食」
②「ストレスから逃れるための過食」
順に見ていきましょう。
①「飢えを解消するための過食」
引用をご覧ください。
過食には2種類の過食があります。1つは、「飢えを解消するための過食」です。これは摂食障害に特有のものではなく、生物としての人間に備わった力です。ダイエットをして飢餓状態になると、「死なないように」する力が働き、「とにかく食べなければ」という状態になり過食が起こります。
引用:水島広子著『拒食症・過食症の正しい治し方と知識』
上記のとおり、「飢えを解消するための過食」とは、飢餓状態になったときに、「死なないように」するための過食のことです。
この過食は生物としての人間に備わった力なので、「過食」ではない人にも起こります。
ですので、「飢えを解消するための過食」をする自分を責める必要はありません。

ここでいう「過食」とは、過食症のことではなく、「過食」の要素のことです。
「過食」と「拒食」の要素については、以下の記事を参考にしてください。
https://hikarikagayaku.com/element-anorexia-blimia
②「ストレスから逃れるための過食」
引用をご覧ください。
もう一つのタイプの過食は、「過食」の要素と関係があり、治療の対象となるものです。これは、「モヤモヤとしたネガティブな気持ちから逃れたい」という動機から行われる過食のことです。
引用:水島広子著『拒食症:過食症の正しい治し方と知識』
上記のとおり、「ストレスから逃れるための過食」とは、「モヤモヤとしたネガティブな気持ち」から逃れるための過食のことです。
こちらは「過食」を発症した人に特有の過食で、摂食障害の治療の対象になります。
「ストレスから逃れるための過食」は、根本の「モヤモヤとしたネガティブな気持ち」を解決できません。
しかし過食して自分の感覚が麻痺させることで、「モヤモヤとしたネガティブな気持ち」から一時的に逃れることはできます。
ですので「ストレスから逃れるための過食」も、「過食」の人にとっては必要なもの。
「ストレスから逃れるための過食」をする自分を責める必要はありません。

どちらの過食をしているのか知ることが大切な理由
摂食障害の治療するうえでは、自分がどちらの過食をしているのか知ることは大切です。
なぜならどちらの過食をしているのかがわかれば、取るべき対処法もわかるから。
たとえば「飢えを解消するための過食」をした場合。
絶食や極端な食事制限をしないように気をつければ、栄養が足りなくなって「飢えを解消するための過食」をすることはありません。
一方「ストレスから逃れるための過食」をした場合。
ストレスの原因となった「モヤモヤしたネガティブな気持ち」や「自分のことが嫌いな気持ち」を突き止め、「正しい方法」で解消できれば、「ストレスから逃れるための過食」は減ります。
ここでいう「正しい方法」とは
・自己主張して人間関係のストレスを減らす
・「遭難したような不安」を解消し、安心感を得る
などを指します。


もちろんとぢらの過食をしているか理解しただけで、すぐに克服できるような簡単な病気ではありません。
しかし理解できた方が上手に対処できるようになるので、克服に向けて一方前進した状態だといえるでしょう。