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【書評】『「毒親」の正体-精神科医の診察室から-』水島広子

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水島広子著『「毒親」の正体-精神科医の診察室から-』の内容と読んだ感想、おすすめの読者

をご紹介します。

水島広子著『「毒親」の正体-精神科医の診察室から-』の内容

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『「毒親」の正体-精神科医の診察室から-』の大まかな内容は、以下の通りです。

①3つの愛着スタイルと「毒親」の定義

②親が「毒親」になる事情

③「毒親」に育てられた子どもにできること

順にご紹介します。

①3つの愛着スタイルと「毒親」の定義

はじめに「毒親」を定義するために、イギリスの精神科医ジョン・ボウルビィが提唱した愛着スタイルが紹介されます。

人の愛着スタイルとは、主に幼少期における「母親的役割」の人との関係性から形成される行動の様式です。

引用:水島広子著『毒親の正体-精神科医の診察室から-』

愛着スタイルには「安定型」「不安型」「回避型」の3つがあり、後半の2つは不安定な愛着スタイルと呼ばれます。

『毒親の正体-精神科医の診察室から-』では

・どんな「母親的役割」の人との関係性が、それぞれの愛着スタイルを作るのか

・「安定型」の強みや「不安型」「回避型」の弱み

など解説がされています。

そして著者の水島広子先生は、「毒親」を以下のように定義しています。

本書では、「毒親」を、「子供の不安定な愛着スタイルの基盤を作る親」と定義付けたいと思います。

引用:水島広子著『毒親の正体-精神科医の診察室から-』

つまり「毒親」とは、自身の子どもの「不安型」「回避型」の愛着スタイルを形成する親のことです。

②親が「毒親」になる事情

著者の水島広子先生は、「毒親」をさらに2つにわけて考えています。

①子どものことを愛しているが、何らかの事情により子どもを傷つけてしまう事情ありの「毒親」

②子どものことを愛していない真正の「毒親」

大多数の「毒親」は、①の毒親であり、何の事情もなく子どもを傷つける②の「毒親」はほとんどいないことを強調しています。

そして『毒親の正体』では、親が「毒親」になる事情として以下の4つをあげています。

・ADHDやASDなどの発達障害

・親自身の不安定な愛着スタイル

・うつ病やトラウマ関連障害、アルコール依存などの臨床的疾患

・DVや嫁姑問題、親になる心の準備不足、宗教などの環境問題

ここは本書の核となる部分であり、それぞれの「毒親」がどのように子どもを傷つけるのかが詳しく解説されます。

③「毒親」に育てられた子どもにできること

本の後半では、「毒親」との付き合い方や不安定な愛着スタイルを癒す方法などの、「毒親」に育てられた子どもにできることが紹介されています。

水島広子著『「毒親」の正体-精神科医の診察室から-』を読んだ感想

『毒親の正体-精神科医の診察室から-』を読んだ主な感想は2つ。

①ブログ運営者Hikariの愛着スタイルは「不安型」である

②これからは人と関わって「不安型」の愛着スタイルを癒していく

順にご紹介します。

①ブログ運営者Hikariの愛着スタイルは「不安型」である

『毒親の正体』を読むまでは、自分は「不安型」と「回避型」が入り混じったような愛着スタイルだと思っていました。

しかし本書の詳しい解説を読み、自分の愛着スタイルは、どちらかというと「回避型」よりも「不安型」に近いことがわかりました。

②これからは人と関わって愛着スタイルを癒していく

嬉しいことに『毒親の正体』では、後半で不安定な愛着スタイルの癒し方が紹介されます。

読んでいて気付いたのですが、愛着スタイルの癒し方は大きくわけると2つに分類できます。

・自分一人でできる癒し方

・人と関わることでできる癒し方

自分一人でできる癒し方は、様々な本で得た知識により、すでに実践しているものがほとんどでした。

しかし今も人間関係に少々苦手意識を感じている僕は、人と関わることでできる癒し方をあまり実践できていません。

今後はもっともっと人と関わって、「不安型」の愛着スタイルを癒していこうと思います。

水島広子『「毒親」の正体-精神科医の診察室から-』はどんな人におすすめか

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『「毒親」の正体-精神科医の診察室から-』は、以下のような人におすすめです。

①自分の親は「毒親」だと思っている方

②自分は「毒親」なのではないかと思った方

順にみていきましょう。

①自分の親は「毒親」だと思っている方

本書を読むことで、親が「毒親」になったのには事情があり、自分が愛されていないわけではないということに気付けるかもしれません。

本の中でも主張されますが、親が「毒親」になった事情について知ることは、「毒親」によって傷ついた心を癒すための重要なステップです。

後半で紹介される「毒親」との付き合い方や、不安定な愛着スタイルを癒す方法も大いに役立つでしょう。

②自分は毒親なのではないかと思っている方

そもそも「毒親」の場合、自分が「毒親」であることに気付くのが非常に難しいのですが、「自分は毒親なのでは?」と思った方にもぜひ読んでほしいです。

愛している子どもを傷つけざるを得なかった事情がよくわかります。

後半には「毒親」に向けて書かれた章もあります。

「毒親」問題が難しいのは、子どもも親自身も「毒親」の正体に気付けないから

「毒親」問題が難しいのは、子どもと親自身が、親が「毒親」になった事情に気付けず、間違った解釈をしてしまうからです。

たとえばADHDの親の場合、注意を仕事にしか向けられず、子どもをなおざりにしてしまうことはよくあるようです。

そんな親に育てられた子どもが

自分は親に愛されていない
親は自分のことなんかどうでもいいんだ

と間違った解釈をしてしまうのも無理はありません。

もしADHDであるがゆえに「毒親」になったことに気付ければ、子どもは

症状がでているだけだな

と考え、むやみに傷つくことはなくなるでしょう。

『毒親の正体-精神科医の診察室から-』が、「毒親」問題で悩む多くの人の手に届き、それぞれの生きづらさが解消されるのを願っています。